【読書記録】老いる勇気⑥ 〜「大人」でなければ介護はできない〜
大人であるというのはどういうことなのだろうか?
と疑問に思う章名だったが、読み進めていくうちにその名前がスッと入ってきた。
大人であるためには3つの要件があると岸見さんは書いている。
・自分の価値を自分で認められること
・自分が決めなければならないことを自分で決められる
・自己中心性からの脱却
介護を僕は経験したことがない。
だが、本章を読んでいて思い浮かんだ人物がいた。
僕のおばあちゃん。
おばあちゃんとは、帰省をしないと会えない。
だから、年に会えて2、3回なのだが、会うたびにおばあちゃんは老いている。
そして会うと何度も何度も同じ話を話してくれる。
僕は、大学生くらいのときにはこのおばあちゃんの話が嫌いだった。
何度も何度も同じ話を聞かされて、うんざりしていたからだ。
だけど今なら前より受け入れることができている。ありのままのおばあちゃんを受け入れることができるようになってきたからだろうか。
多分、少しずつ僕も大人になることができてきているのだろう。
おばあちゃんと会える日数は、あとどれくらいあるのかわからない。
毎日の日々を当たり前のように生きているが、日に日に時は過ぎている。
その毎日の時間の今、この瞬間に焦点を当てて、そこに最善を尽くして一所懸命に生きていく。
だから、今日この日を大事に大事に生きていくことが大事なんだろうと思った。
僕だってあと何年生きていられるのかはわからない。
自分自身もこの自分を受け入れ、毎日最善を尽くして生きていく。それを1日1日行っていくのが、これからの人生において大事になっていくのだとそう思った。