【読書記録】生きる技法⑨ ~自己愛と不安~
前回のおさらい
自愛とは、自らその身を大切にすることである。
自己愛は、自己嫌悪から生じる。自己嫌悪とは、自分自身を自分自身としてそのまま受け入れることができない状態。自己嫌悪に陥っていると生きることがつらいので、自分の姿を偽装して、自分に押しつけられた像に一致させることで、悦に浸るのが自己愛。例えば、念入りに化粧をしたり、ダイエットをしたり、ブランド品をたくさん身につけたりしている自分にうっとりすること。高学歴や高収入や広い人脈がある自分を誇りに思うこと。などが典型的な自己愛であり、そんなものは自らの人格とはなんら関係のないこと。
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本日の読書記録(本文引用)
「命題3−2 自己愛とは、自己嫌悪を埋め合わせるために偽装することである」
偽装とは他人の目に移る自分の姿であり、他人の目で自分の偽装を見て、良し悪しを判断することです。自己愛は維持するのが大変です。というのも、より完璧に近づけば近づくほど、それを失うことが恐ろしくなるからです。ですから、
「命題3−3 自己愛はいつも不安と隣り合わせである」
自己愛者のとる戦略は二つあります。ひとつは利己的になることです。自分の偽装を維持するためには、多くの資源を獲得し、少しでも自分の時間を確保して、自分の偽装を維持・発展させることに全力を挙げるなら、他人に対する顧慮をする余裕はなくなります。
自分の不安を抑え込むための偽装に追い立てられている人間は、他人を踏みにじろうと、他人がどうなっていようと、気にすることなどできなくなるのです。
本日の学び
自己愛である限り、自分をよく見せようよく見せようと必死になって終わりのない欲求を満たし続けていくしかなくなるんだろうなと思いました。例えば、お金に執着している人はいくらお金があっても満足しないし、美容に執着している人は、どれだけ綺麗な人でも肌のツヤや自分の骨格だって気になっては眠れないのだと思う。自分はどう思われているのか気になるのは、自己愛からくるものなんだなと思いました。
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