【読書記録】生きる技法32 ~夢と憧れ〜
前回のおさらい
【命題11ー1】「正しく」狂った人間は、感じることを恐怖するため、幸福にはなれない(「生きる技法」 安冨歩 青灯社 pp143)
【命題11ー2】「正しく」狂った人間は、幸福の偽装工作に全力を挙げる(pp144)
幸福とは感じるもの。手に入れるものではない。感じるということはすでに自分の中にあるものに目を向けるということだと思う。手に入れるということは外に求めていることになる。幸福はすでにある。そこに気づけるのかどうかということが感じるかどうかということだと思いました。
前回の読書記録
本日の読書記録と学び
本日のテーマは自己嫌悪についてです。
本書の中では「夢」と「憧れ」の違いについて書かれています。
夢は自愛に発し、憧れは自己嫌悪に発するのです。(「生きる技法」 安冨歩 青灯社 pp147)
憧れという状態は、自分から魂が離れてしまい、自分が嫌になっている状態だそうです。自分ではない誰かに憧れているということは、自分自身以外の人になりたい、そうなったら幸せになれるのではないかと「理想」を抱いており、自分を駄目なものとしてしまっています。前回の読書記録をふまえると幸福の偽装工作をしようとしている状態です。
【命題11-3】「幸福」を手に入れようとすると、魂があこがれでてしまう(pp150)
【命題11ー4】何かに強く憧れているとすれば、それはあなたが自己嫌悪に囚われていることを意味する(pp151)
憧れの原因は自己嫌悪だそうです。そしてこの憧れというのは実につけ込まれすいのではないかと思います。自己嫌悪にある人は救いを自分の内側ではなく、外側に求めていきます。そこにつけこまれてだまされたり、犯罪の片棒を担がされたりすることもあったり、誤った新興をどこかに向けてしまうのかもしれません。「憧れ」と「尊敬」が違うのはこのあたりかもしれません。「憧れ」は自分を下に見ています。「尊敬」は対等な関係性から成り立ちます。
対等な関係を築いていくためには、自己嫌悪の状態をやめていかないといけません。
そうしないといつまでも自分自身を認めることはできない。
まずは自分を受け入れることからなんだろうなと思いました。
「生きる技法」
|